
「残された砂時計」
その砂時計はヌビアン砂漠で見つかった。
想像に過ぎないが
かつて、錬金術士が賢者の石を求め
世界中を旅していた時代がある。
その中の1人、名も残らぬ錬金術士が
砂漠を横断中見つけたオアシスの横にテントを張り、
野営していたのだろう。
彼の右肩に止まる鷹が捕まえて来た小動物を
調理する際、砂時計で時間を計ったのかもしれない。
何が起こったのかはわからないが
彼は急遽その場を離れなければいけなくなった。
急いで身支度をした為、
彼は一つだけ忘れ物をしてしまったのだ。
今ではオアシスは消え去り、影も形も無いが
この砂時計はそんな事を想起させる。
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